税理士法人 広島パートナーズ

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会社の強みと課題を見える化する3つの指標

中小企業の経営者にとって、日々の業務や現場対応に追われながら、経営数字をじっくり見返す時間を確保することは簡単ではありません。しかし、会社の現状を正しくつかむことは、未来の投資判断や資金繰りの計画に直結する“経営の基礎体力”です。その第一歩として有効なのが、「収益性・安全性・成長性」の3つの軸で自社を評価することです。

 

(1)収益性

「稼ぐ力」の現実を見る収益性は、企業がどれだけ効率良く利益を生み出 しているかを示します。代表的な指標として「営業利益率」があります。営業利益率( =営業利益 ÷ 売上高)は、本業の実力を端的に表す数字で、価格設定の適否、固定費の重さ、労務コストの妥当性などが反映されます。 例えば同業他社が平均5〜8%のところ、自社が2%前後に留まっている場合は、原価管理や販管費の見直しが必要かもしれません。逆に高い数字が出ているなら、どこが強みなのかを深掘りすることで、より明確な成長戦略につながります。

 

(2)安全性

「倒れない会社」であるために黒字でも資金繰りに詰まれば会社は続けられません。そこで重要なのが安全性の指標です。もっとも基本的なのは「流動比率」です。流動比率(=流動資産 ÷ 流動負債)は、1年以内の支払いに対しどれだけ余力があるかを示します。一般的には100%以上が望ましいとされ、80%を切ると短期資金の不足が懸念されます。例えば売上は伸びているのに流動比率が低下している場合、売掛金の回収が遅れてい る、短期借入に依存しているなど、資金面のリスクが隠れている可能性があります。

 

(3)成長性

3年後、5年後の姿を描く材料 事業が将来に向けて伸びているのかを判断するには「売上高成長率」が役立ちます。単年の増減だけでなく、3〜5年の推移で見ていくことが重要です。 例えば売上高が毎年1〜3%ずつ増えている企業は、経営努力の積み重ねが反映されていると考えられます。逆に増減が大きい場合、外部環境に左右されやすいビジネスモデルになっていることも。営業利益の伸びと組み合わせて見ることで、単なる売上拡大なの か、収益を伴った健全な成長なのか判断できます。

 

 

3つの軸は、難しい専門知識がなくても会社の状態を俯瞰できる実用的なツールです。 一度立ち止まり、数字と向き合ってみませんか。今の会社の強みと課題が見えることで 、次の一歩がより確かなものになります。

 

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