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令和3年の年末調整の変更点は?

10月も半ばとなり年末が近づいてきました。

 

担当の方はもう年末調整の時期か、とお思いではないでしょうか。私はそう思います。

 

ここ数年、毎年改正が入っているようで書類の書き方が違う、

 

計算方法が違うとなっています。

 

特に去年は個人提出書類が3枚になり、確認することも多く影響は大きかったと思います。

 

昨年と同じ環境なのに控除が消えた、控除が増えたなど大変でした。

 

国としては、年末調整のペーパーレス、電子化に向けて動いているように感じます。

 

ただ、現実的にはまだ難しく、書面がしばらく続くと思います。

 

電子化ですが、従業員の方が自主的に生命保険の控除証明を取得して、

 

申告書を年末調整ソフトで作成して事務の方に提出するようになると思います。

 

これにより事務の方が保険の証明書を見て計算して、

 

控除額が合っているかの確認がいらなくなったりと簡潔になります。

 

 

しかし問題として、従業員の方がその作業をやらないといけません。

 

還付をいらないという方はいないのですが、なかなかうまくいきません。

 

書面の場合、作業的で良くないのですが、書類に名前を書いて印鑑を押して、

 

扶養関係を書いて、控除証明を付ければ完了していました。

 

その分事務の方が大変だったのですが、

 

事務の方も慣れてきて年末調整の内容を把握されてきます。

 

紙をもらったその日に提出する人もいたのではないでしょうか。

 

全従業員に周知することになるのでが、ネット関係に弱い方もいらっしゃいます。

 

結局事務の方が控除証明などの取得から作業を手伝う(実質全部する)ことも考えられます。

 

保険会社によって手続きが違えば、事務の方も手伝えない、ということもあります。

 

保険の控除証明書が今でさえ各社ばらばらの様式なので内容、

 

サイズ揃えるように規定して欲しいものです。

 

電子化に二の足を踏んで対応が遅れて時代に取り残されるとも言われますが、

 

全社員の意識付けという点で会社会計の電子化以上の問題があるように思います。

 

 

本題の今年の年末調整の変更ですが、ひっぱっておいてなんですが、基本的にないです。

 

もしあげるとすれば1点に限られると思います。

 

「個人の押印が不要になった」ということです。

 

詳細を言うと令和3年4月1日以降から押印が不要となりました。

 

ちょうど1年前のニュースですが、河野太郎氏が印鑑文化に物議をだし、

 

とたんに印鑑文化を減らす政策となりました。

 

税金関係や年金関係の書類で認印程度の物は不要となっています。地味にいいことかと思います。

 

特に「アルバイトの子が103万円以下で控除も何もないのに印鑑を忘れてなかなか出してくれない。」

 

ということがなくなります。

 

紙を渡した日に出してもらえば互いに助かること間違いなしです。

 

ちなみに去年提出した令和3年分に押印してるんだけど?と気になる方は鋭いです。

 

昨年の年末調整時にはまだ押印が必要でした。

 

現在が押印不要になっているので押印している書類は正しいのでしょうかという話です。

 

これはそのままで大丈夫です。押印不要ですが、押印禁止ではないので問題ございません。

 

電子化について、実現はもう少し先の意見を書きましたが、

 

そのうち強制になる可能性もゼロではございません。

 

 

別件ではございますが、電子取引のデータ保存が令和4年1月1日より始まります。

 

政策としてペーパーレスを進める為に出来るところからという考えなのでしょうが、

 

強制ではなく、選択をさせ、

 

電子化にすることで何らかの特典を用意する方がスムーズかなと思います。

 

もしかすると電子化保存が厄介なので電子取引をやめて紙でのやり取りにしませんか。

 

という場合も出てくるのではないでしょうか。

 

中小企業を中心とした政策にして欲しいとは言いませんが、

 

せめて負担があまり出ない方法を考えてほしいものです。

 

 

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