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引当金の設定(賞与引当金について)

<引当金とは>

 

引当金とは将来の支出や損失に備えるために、

 

あらかじめ費用として繰り入れて準備しておく見積もり金額のことを言います。

 

 

<引当金の設定要件>

 

企業会計原則において次のように定義されています。

 

 

<要件>

 

・将来の費用又は損失

 

・その発生が当期以前の事象に起因

 

・発生の可能性が高い

 

・金額を合理的に見積もることができる

 

 

<会計処理>

 

当期の負担に属する金額を当期の費用又は損失として引当金に繰り入れ

 

 

<表示>

 

引当金の残高を貸借対照表の負債の部又は資産の部に記載

 

 

代表的なものに貸倒引当金がありますが、今回は賞与引当金についてみていきます。

 

 

<賞与引当金とは>

 

就業規則等に基づき従業員等に対して支給される賞与に対して設定される引当金です。

 

賞与の基本的な性格は、支給対象期間の勤務に対応する賃金です。

 

支給は夏期と冬期に行われることが一般的ですが、

 

支給の対象となる期間はそれより前であることが多いです。

 

この時、決算日時点において当期に対応する賞与が存在することとなりますが、

 

これについて何の処理もしないと当期に発生したはずの費用が

 

認識されなくなってしまいます。

 

このため、決算日時点で発生している賞与の未払分については対応する金額を

 

引当金として計上する必要があります。

 

 

<設例>

 

・決算日X1年3月31日

 

・賞与の支給月 6月及び12月

 

支給対象期間 6月賞与 1月から6月   12月賞与 7月から12月

 

・X1年6月における賞与の支給額6,000,000円(対象期間X1年1月からX1年6月)

 

*X1年3月31日の決算時に当期(X1年1月からX1年3月の3か月分)の引当金の計上をします。

(6,000,000÷6カ月×3か月)

 

賞与引当金繰入額3,000,000 / 賞与引当金3,000,000

*X1年6月に6,000,000円を賞与として支給

 

賞与引当金3,000,000 / 現金預金3,000,000

 

賞与   3,000,000  / 現金預金3,000,000

 

6月支給賞与のうち前期負担額としての賞与引当金の全額を取り崩し、

 

実際支給額との差額を当期が負担する費用として賞与勘定で処理します。

 

 

今回は実務上よく見られる賞与引当金についてお話しました。

 

 

 

 

 
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